■MIKOTOのこぼれ話のコーナーです。

「Doro Pesch (Warlock) について」

MIKOTOライヴショット

こぼれ話の第三回目です!
三回目にしてすでにう〜ん何を題材にしようかと悩んでしまい情け
ないのですが、私と同世代の女性Vo.の方ならほとんど「カッコ良
いよね!」というのを聞いたことがあるWarlockDoro Pesch
についてお話したいと思います。(Doroにたどり着くまで、前置き
が長くなったり、脱線してしまいそうなので適当に飛ばして読んで
下さると嬉しいです。)

<ヴォーカルのみはお断り!>

学生時代の話で、まだ超初心者の10代のころでしたが、「絶対、
軽音に入ってHRヴォーカルをやるんや!」
(なぜそう思ったか
はまたいつか別の機会に・・・。)と入部届けをもって部室の門を
叩きました。しかし当時はバンドブームの走りの頃で、ヴォーカ
ル志望の女子がワンサカ・・・。軽音では苦肉の策として、「何か
楽器もできる人のみ入部を許可!」
という異例の規則を作って、
入部希望者の絞込みをしたのでした。

<トーカイの黒のストラト>

しかたなく(今はなき?)トーカイの黒のストラトをなけなしのバイト
代をはたいて購入し、タブ譜でごく簡単な曲を覚えるなどしてやっ
と入部することができました。しかし自己流の練習で喉を壊してし

まい、先輩のバンドにド下手なサイドギターとして在籍しつつ、ヴォーカルパートを出来る機会を待った
のですが・・・京都という土地柄もあってか、軽音の部員の好みはストーンズダムドピストルズな
どUKロック
が優勢で、まれに一つ二つ、ラウドネス浜田麻里アースシェイカーのコピーバンドが
ある位でした。中級のHRのバンドで初心者が「悪いけど・・。」と断られるのも仕方ないことで、それまで
バンドのバの字も知らなかった私には敷居がかなり高かったのです。

<凛々しい先輩にノックアウト>

そんなうち、初めての学園祭がやってきました。夕闇迫る野外ステージで、腰まであるロングのカーリ
ー・ヘアにロングスカートを翻し、Scorpionsの"Rock You Like A Hurricane"をアルトでクールに
唄う先輩の姿に完全にノックアウト・・・。「こんなんしとったららちがあかへん!学外でバンドを組も
う!
」とヤングギターにメンバー募集の広告を無謀にも出したのが、バンド遍歴のスタートだったのかも
知れません。

<"女性ヴォーカル"という壁に当たって>

それからは、超初心者の上に下手クソというのも手伝って、クビになること数え切れずでしたが、なん
とかそれなりにバンド歴を積んでいくことができました。しかし、なんとかそこそこのバンドで唄えるレベル
になった時、新しい壁にぶつかるようになりました。
それまでは、自分の性別など特に意識することもなく、ただ「唄いたい!」という目標できたので、問題
になるのは実力やヴォーカルとしての魅力だけなんだろうなと漠然と考えていましたが、実際はそうでは
ないと感じるようになりました。

<女っぽいのはNG!>

今でこそ、技術的にも芸術的にも、男性ミュージシャン顔負けの女性HR/HMアーティストは多数いますが、
テラ・ローザの赤尾さんなどあきらかに別格の存在を除いて)当時は稀少だったように思います。
そして女っぽさを強調するアーティストは、「所詮は色もの」「女っぽさを売り物にして音楽の魅力のなさを
ごまかしている」と評されることもしばしば・・・。
じゃあ尼さんの格好で唄えばええんかなとか、ポイズンモトリークルーが、スーツ姿に七三で音楽の
みで勝負してたらブレイクしたんかなぁとかアホな事を考えたりもしましたが、悩んだ末、不自然に男っぽ
いステージング
をしたり、太い声で唄ったり、男っぽい歌詞を書いたりする様になりました。
(今でもその癖は若干引きずっているかも・・・。)それは、あくまで"女性ヴォーカル"としてではなく"バンド"
として評価されたかったせいかも知れません。

<Warlockとの出会い>

そんな時、Warlockに出会いました。きっかけは、BURRN!!誌にのっていた大野奈鷹美さんのアルバム
評でした。正確には思い出せないのですが、心に残る言葉でした。「彼女の喉は鋼のように強い。そし
て楽器隊も、彼女を守るのでなく、彼女に任せるのでなく、彼女と共に攻撃していく。そんなサウン
ドである。」
・・・強く魅かれました。
当時、メンバー探しをする上で、ヴォーカルそのものはさておき、「女性ヴォーカルお断り」というバンドは
とても多かったと思います。「どんなに男っぽくても、女性がフロントマンだと、どうしても後のメンバーが
ックバンドに見られてしまうから
・・・。」という理由を聞かされて、よく落ち込んでいたものでした。何はと
もあれ聴いてみなくては、とアルバムを買いに走りました。

<Doroって凄い!>

アルバムはWarlockの2nd."Spellbound"でした。初めて聴いた時のショックは、今も忘れません。
大野さんの言葉通り、楽器隊とヴォーカルが一体となってぶつかってくるあの迫力ある攻撃力。それでい
て、時に痛いほど伝わってくる切なさや痛み、怒り、HMへの情熱・・・。
こんな女性ヴォーカルがいたのかと、打ちのめされました。ひ弱さや軟弱さとは無縁なはずなのに、ダイレ
クトに伝わってくる、彼女の女性としての感性の美しさ・・・。
当時(今も)彼女の足元にも及ばない私でしたが、目指すべき女性ヴォーカリストは彼女だ!
と確信したものでした。

<目指すべきスタイルがわかって>

男女の差を意識することなく、自分に正直なレベルでアグレッシヴであること、エモーショナルであること。
技巧に走るのではなく、訴えかける力をもったヴォーカリストでありたい。そんな道をはっきり示してくれた
のは、間違いなくDoroだったと思います。(まだまだ底辺でつまずいたり迷ったりしていますが・・・。)
やっとなんとかその本当の意味が解ってきたのは、情けないけどごく最近になってからのような気がします。

<私にとってのDoro>

ただ、その後の"True As Steel","Triumph And Agony"の発表ののち、バンドが解散しソロになって
しまってからの彼女の動向は、一ファンとして恥ずかしいのですがあまり追っていません。
私にとってのDoroは、ジャーマン/パワーメタルの世界に身をおいていたあの頃のDoroなのです。
彼女の当時のインタビューで、彼女がロブ・ハルフォードの大ファンだと知り、遅まきながらジューダス・プ
リースト
を聴き彼女のルーツを知ったレベルの私ですが・・・。
やはり彼女には、"True As Steel"な世界にずっといて欲しかったし、HM界のティナ・ターナーになって欲
しかった。音楽の世界で成功をずっとキープするのは想像を超えてとんでもなく難しいことと思うし、新しい
魅力できっと多くのファンを掴んでいることと思います。だから私などが口にすべきことではないのですが・・・
今もHR/HMを唄い、愛し、表現していて欲しかったと切に願います。


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